スキルアップしながら手当をもらう

公共職業訓練の魅力

基本的に国や地方自治体は失業者が増加すると生活に困窮する人が増えてしまい、そうした方々のための社会保障費用が嵩んでしまうため、失業率を低くしようと努力します。そしてそうした考えの中で整備されてきたのが公共職業訓練制度です。これはハローワークなどを経由して申し込むことの出来る講座で、国や自治体が提供してくれていることもあれば専門学校などが講義を代行してくれていることもあり、非常にレベルが高く有意義な講座が多く存在しています。また一緒に講座を受講する人たちもここでスキルを身につけて人生を切り開いてやろう、キャリアアップをしてやろうという健全な意欲に燃えている人たちですので仲間意識の芽生えやすい環境です。
具体的な講座内容としては例えば今大人気の介護の資格を取得するための講座もありますし、同じく大人気のIT系の資格やプログラミングスキルの取得をサポートしてくれるような講座もあります。転職のタイミングでスキルアップを望んでいる人にとってとても素晴らしいサービスと言えますが、公共職業訓練の魅力はそれだけではなく受講することで経済的なメリットも得られるのです。

失業保険の給付期間の延長

公共職業訓練を受講することによる経済的なメリットの一番大きな点は失業保険の給付期間延長でしょう。基本的にきちんと雇用保険に加入していて給付条件を満たしている人の場合、公共職業訓練を受講すると通常は90日間しか給付されない失業保険が職業訓練の期間いっぱい続くのです。公共職業訓練は短いものであれば数週間で済みますが、長いものは2年ほど続く場合もあるため、その間給付を受けられることになります。これはその期間学びながらお金をもらうことができるということであり、生活費の心配が大きい転職期間中や学習期間中の大きな支えとなるでしょう。
なお失業保険を給付するには不正受給防止のためにそれなりに煩雑な手続きを行わなければならず、また就職活動の実績を示すために一定数の企業へのエントリーや面接をこなしていかなければなりません。しかし職業訓練の期間中はそうした就職活動の義務もないですし、そもそも失業保険の給付手続きを訓練校側である程度行ってくれます。

学習費用も大幅に減額

また通常自分で学校を探して講座を受講しようとすると内容にもよりますが数万円から数十万円、場合によっては百数十万円ほどの受講料が発生していまします。しかし公共職業訓練の場合は国が補助金を出してくれるので自己負担金もなく、無料で受講することができるのです。
仕事で上手くスキルやキャリアを積み上げられずに絶望しているような方にとっても公共職業訓練は人生を切り開き逆転をつかむための手段になると言えるでしょう。